お正月を過ぎて体調はいかかでしょうか?
五節句のひとつ、七草の日は正月の7日です。
七草って何でしょうね。今日はこの人日の節句・七草について紐解いてまいります。
人日の節句
七草と言う言葉は有名ですね。
1月7日お正月に春の七草を食べて無病息災を祈る人日(じんじつ)の節句です。
七草はそれぞれの季節にあり、その時期の旬な若菜を食します。
更にお正月には弱った胃腸を整えると言われています。
お正月の時期は真冬ですから、その真冬に育っている7種類の青い葉物で祝う五節句の中のひとつです。
春の七草
芹・せり
薺・なずな
御形・ごぎょう → ハハコグサ
繁蔞・はこべ
仏座・ほとけのざ → コオニタビラコ・タビラコ
菘・すずな → カブ
蘿蔔・すずしろ → 大根
これらの7種類の菜をお粥などに入れ、食す習わし。
この七草を食べてお正月行事も最後で普段の生活に戻って行きますね。
胃腸を整えるとは?
日本の年末年始は、普段なら忘年会に新年会などの会合も盛んな時。
コロナ禍の時代も集まりはしなくとも、ごちそうや普段食べない物を食べる機会も多く暴飲暴食しがち。
そんな食べる飲むを繰り返す時期は胃腸も普段よりも頑張っているはずです。
お正月を過ぎ、普段の生活に戻していく時期には、よく働いてくれた胃腸を労わることも必要。
昔からの五節句の時期はこんな風に考えられてきたしきたりなんですね。
歴史
春の七草を食す歴史は古くからあったんです。
元々、古くは中国から平安時代ごろに宮中行事として日本に伝わった習わしで、当初は薬草を食し昇進を願った物でした。
江戸時代の公式行事として伝わり、庶民に浸透。
地域により七草の種類は様々物が含まれるようで、手に入らないなどの理由から2種類などでもその時期に食す風習とされてきました。
そして、この七草を刻む特有な方法が音を立てる事。
できる限りトントンと包丁で音を立てて刻むことがしきたりのひとつです。
別説には、地域により七草を刻む時に用いる歌詞もあるとか。
七草粥
七草は、七草粥にして食す習わし。
元々は七草汁だったのが、お粥になって今に至ります。
食べると良い日は1月の7日。
お正月には春の七草である7種を入れて炊いたお粥で、秋には秋の七草もあります。
七草爪
七草爪と言って、爪を切る風習もありました。
こちらは、七草粥の汁を捨てずにその後で爪を切る際に使います。
汁水をつけて爪を切ることで邪気が払われるという風習です。
お正月の7日には、七草粥を作り、その汁水をつけて爪を切ってください。
邪気払いになります。
小豆粥
七草の後、15日に食べる小豆粥というお粥もあります。
この小豆粥には、米・粟・稗・黍・小豆を含む他、7種の豆を用いて炊いたお粥の事を指します。
特に赤い小豆には、邪気払いや厄を落とす意味があると昔から言われ食されてきています。
健康運をあげる
七草粥を食べることで健康運が上がるとされていますので、1月7日には今年の健康運アップのためにも七草粥で疲れた胃腸を整えておきましょう。
若菜を使ったお粥はとてもヘルシーなので、食べ過ぎても大丈夫ですしね!
医食同源の伝統食
春の七草は胃腸を整える薬草のような働きがあり、食欲を増進する効果があると言われています。医学的にも糖尿病の合併症予防や活性酸素を除去する働きがあると報告されています。
「眠れなくなるほど面白い日本のしきたり・日本文芸社」より
普段から青物は取り入れた方が良いとされていますし、お粥は弱った身体にも優しいとされているので人の身体には確実にヘルシーで良い食事と言えます。
まとめ
お正月7日の人日の節句・七草について書いてきました。
年末年始の暴飲暴食した胃腸を整えるとされ、七草を食すことは知っていても、昔からどうして七草を食べるようになったのか?を、知る人は少ないようです。
健康パワーをあげる。
無病息災を祈る。
同じ日に関連するしきたりと一緒に、お正月行事の一つとして。
そのしきたりの幸せを重ねる根拠を知り、今年のお正月行事に、または今後のお正月行事にも是非取り入れてみて下さい。
お粥にして食べて、その汁水に浸し爪を切り、今年のスタートに・・・。
お仕事頑張ってるあなたも、ついつい忘れがちな自分の身体の健康。
こうした小さな事の積み重ねでも構わないので、自分を大切にすることをしてくださいね。
身体は一気に健康にならないけれど、小さな事でも応えてくれます。
心も身体も。まずは自分から。
自分を大切に・・・。
つぶあん
コメント