こんにちは。つぶあんです。
今回は、自分にとって不思議な体験をした事を綴ります。
それは半年くらい前の出会い
ある日、職場を歩いていると、素敵な服装をしたモデルのような女性に目を奪われた。
ちょっと真似できないような個性的なファッションもスタイルの良さから着こなせているのであろう‥そんな感じの彼女。
あれ?どこかで見たことあるなぁ。
私の前をさっそうと歩く彼女はちょっとキョロキョロしながら何を探すでもなく、何かを見つけて足を止め商品を手に取り、また歩き出す・・・。
華やかな雰囲気のショートカットで、細い首、細い腰、細いふくらはぎ・・・どこ見てんだ私(笑)
これほどスレンダーで姿勢が良くてちょっと上向き加減で歩く人は過去に一緒に働いたことのある人に似てるなぁ・・・と思いながらその日は過ぎてしまった。
早朝出勤の日
出勤して同僚とタイムカードを打刻する時間までちょっとおしゃべり。
すると、見覚えのある雰囲気のファッションが目に飛び込んできた。
毛先をはねさせたウルフっぽいベリーショート・耳元で揺れる小さな羽のピアス・ふわふわのボアの真っ白なショート丈ブルゾン・タイトな総レースのブルーパープルのミモレ丈スカート・めちゃめちゃスラリと伸びた華奢な細い脚にレースアップのショートブーツ。
かなり個性的で目立つ。
まだ寒いのにおしゃれは我慢だよねなんて一人で思いながら「かわいい~!」とつい声に出していた私。
元アパレル出身の同僚も
「最近よく見る人だね。あの人、綺麗でモデルみたいで目立つからすぐ分かる!」
と。
あれ?そういえば、少し前に見た彼女だ!と思い戻って来る彼女の顔を正面から見て見ると・・・。
「まぁちゃん・・・?」
あの時、何処かで見たことあるような気がしたのは間違いじゃなかった・・・?
5年ほど前に一緒に働いていたことのある「まぁ」じゃないか?
何度も何度も
その内、早朝出勤時に数回すれ違い、もし知り合いなら向こうも気が付くはず!
そう思って声をかけようと思いつつタイミングが合わず会えない日も続いた。
「まぁ」と働いてたとき私ロングヘアだったけどショートになってるから気付いてもらえないかな?
いつの日だったか同僚が彼女がどこで働いているのかは突き止めてくれていた。(笑)
働いている時間も、働く場所の階も違うので、たま~にすれ違う事もあまりなく日が過ぎて少し暖かくなって着た頃。
何度も確認して絶対「まぁ」に違いないと確信。
声をかけようと思い、いつかの朝、すれ違った時に「○○さん?」と「まぁ」の苗字を呼んでみる。ドキドキ
・・・が、反応なし。
いやいや声が小さくて聞こえなかっただけかも!
と次のチャンスを待つ。
間違いなく本人だと思う!
背格好・モデル体型・派手で独特のファッションセンス・顔・髪型・さらに化粧の仕方まで・・・全く本人。
マスクで隠れてはいるけれど、これだけの共通点があるぞ。
なぜそこまで私が「まぁ」だと思い込むのかと言うと、「まぁ」の場合、その辺にいる似た雰囲気の女性を探す方が難しいほどの超個性的な子だったから、同じ雰囲気過ぎて疑う部分が無いほどだった。
だから彼女は、「まぁ」に間違いないのでは?という私の一方的な変な理屈。
ひとつ見た目で違うのは瞳の大きさ。
確か、「まぁ」は、黒目が大きく見えるカラコン入れてたっけ。
今はカラコン卒業したのかな?
なんて勝手に思う。
同僚にも
「絶対そうだと思うんだけど。瞳の大きさだけが違う。昔はカラコン入れてたの」
と打ち明けて、私の懐かし再会作戦を見守ってくれている。
そして再会?
ある日、姪っ子の誕生日プレゼントを選びにあるショップへ立ち寄った私。
ちょうどそこは彼女の働く場所。
「すみません、プレゼントを選びたいのですがお願いできますか?」
そして・・・スタッフに相談しようとしたところ、即座に反応してくれカウンターから出てきてくれようとしているのは、何ってこった!偶然にも彼女だ!
私ってば、気になり過ぎて恋するストーカーな気分⁈いやいや (笑)
向こうからやってくる際に、にっこりする表情も親切そうな物腰も、「まぁ」そのもの!!!
こちらに気付いたかのように彼女の眼がちょっと大きくなるのを見逃さなかった。
ほんの先の未来を想像し
「わ〜まぁちゃん!久しぶり〜!」
と、喉まで声が出かかっているのを我慢する。
いよいよ感動の再会を果たすぞ 私達♪と・・・なる・・・はずだった。
時間が止まった瞬間
「いらっしゃいませ!プレゼントをお探しなんですか?」
と、早速彼女は明るく話しかけて来てくれた。
・・・ん?
よく見ると彼女の制服の胸のネームプレートは知らない名前だ。
声が違う・・・。
話し方も違う・・・。
あれぇ?いったい何が起きたのかと頭の中が真っ白状態で違う世界に来たのか?ぐらいの勢いで混乱した。
私の知ってる「まぁ」は、見た目派手でとても華やかだったけど、話し方はとてもスローでゆったりしたアンニュイな雰囲気だった。
このギャップが彼女には無い。
「まぁ」だと思い込んでいる私の前にいるその彼女はとてもてきぱきした話し方をし「まぁ」の声質とは似ても似つかない。
え?「まぁ」と同じ顔、同じモデル体型なスタイル、派手な化粧。
どこをとっても見えている目の前の彼女は「まぁ」なんだよ。
だけど、完ぺきに声が違う。
いくら整形してたとしても声や話し方の癖までは変わらないよね。
と言うことは別人だったわけ?
確かに近くで見ると「まぁ」より若い。
この人「まぁ」じゃないの?別人なの?まだ半信半疑。
え?でも似すぎてる。「まぁ」ってもしかして双子だったのかな?
それとも妹?妹っていたっけ?お兄さんがいるって聞いた気がする。
ねぇ、「まぁ」じゃないの?
若返りの整形?声も若返らせたんだろうか?なんてここまで来てもまだ言ってる。
ドッペルゲンガー?
世の中には自分に似てる人が3人いるとか、自分に似てる人ならドッペルゲンガーとか言うのよね。
ドッペルゲンガー(独: Doppelgänger)とは、自分自身の姿を自分で見る幻覚の一種で、「自己像幻視」とも呼ばれる現象である。自分とそっくりの姿をした分身。第2の自我、生霊の類。同じ人物が同時に別の場所(複数の場合もある)に姿を現す現象を指すこともある(第三者が目撃するのも含む)。超常現象事典などでは超常現象のひとつとして扱われる。
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
この場合、自分じゃないから違うかもしれないけれどそのくらい本人そのもので上手く言葉にできない。
しかも超常現象とかではなく、実際に話もして同じ場所で働いている彼女と私。
彼女が「まぁ」じゃないと確実に分かった今でも、「つぶあん!私本当はまぁだよ。実は若返りの整形したの!」とかなんとか言われたら、「まぁ」ならあり得そうだななんて「やっぱりそうでしょ!そうだと思った!」と多分信じる。
それほどの出来事。
「まぁ」は元気なのかな・・・?
ふわふわした時間だった
彼女を見つけて「まぁ」を思い出し、「まぁ」だと確信して、再会を楽しみにして。
「まぁ」とは良い思い出もあったし、嫌な思い出もあった。
韓国のご主人と国際結婚をしている子で韓国ファッションの着こなしがとても似合うおしゃれな子。
見た目も派手なのにのんび~りしゃべるギャップがあって楽しい子。
仕事を辞めた時に前職の古いLINEは全て消しちゃったから連絡は取ることも無いけれど、ほんのしばらくの間、「まぁ」だと思って日々を過ごし懐かしい気持ちだった。
これからも彼女を見るたび「まぁ」だと錯覚するだろう。
なんだかふわふわして心地よい時間を味わった気分で、不思議なファンタジーの様だった。
人生の中でこれほど別人だと一切の疑いも無く似ている人はもちろん初めてで。
彼女と「まぁ」が同じ空間にいたら周りの人はどっちがどっちか分からないほどで本人と間違えるであろうなんて想像する。
もしかしてこれってパラレルワールドに入っちゃったのか?
つぶあん
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