こんにちは。つぶあんです。本日の記事は、裾上げテープ HOW TO
「自宅で裾上げなんてできないよ~!」もしくは「裾上げテープだといつも失敗しちゃう!」と言う方へ実際にアパレル店舗で即仕上げしていた、テープで綺麗に仕上げるコツを細かく解説します!
私は長年メンズアパレルに携わってきました。百貨店での学生服から始まり、紳士服、カジュアル、オーダースーツ、シューズまで、トータルで経験し販売歴も15年以上のつぶあんがこの記事を書いています。
テープで裾上げできるボトムのタイプは?
皆さんは、スラックスやパンツを購入した時。店舗で裾直しをされる方ですか?それとも自宅で裾上げされますか?
尚、ここで言うパンツと言うのは、たたき仕上げしないパンツです。(たたき仕上げと言うのは、デニムや綿パンなど直接縫い目が表に出る縫い方のものです。)
今回のパンツは裾の後始末にロックミシンが必要な、スラックスなどの折り返してまつり縫いが必要な裾上げのタイプを指します。
用意するもの
・裾上げしたいパンツ
・パンツに印をつけられるもの( 定規とチャコペン・安全ピンなどでも代用可 )
・裾上げテープ ( ↓こういうテープです )
・はさみ ( 布が切れると良い )
・水( 裾上げテープを濡らすため )
・アイロン
・当て布( ハンカチなど )
・アイロン台( アイロンがかけられる平らな場所で、熱に強い布を敷いていてもOK )
手順
パンツの裾の長さは決まっていますか?自分で丈を決める場合は、実際に靴を履いて鏡などで見てバランスを確認するのがベストです。
いつも同じ股下で直している方や自分の股下が分かっている方で、着用時のベルトの位置が同じだと、股上の深さで股下位置が変わっています。
同じ股下のはずなのに長い・短いなど、パンツによって違う場合はそれが理由。
履きたい位置を決める場合は実際に着用して好きな長さで直すことができます。
裾の長さを決めよう。
パンツの裾上げ位置・長さを決めましょう。
画像にあるようにスリムなパンツは丈が長いと足首でもたつくので短めがベストですね。
裾口が広いとヒールのある靴を履く際に長めだと足長効果がありますよ!
長さが決まったらチャコペンか安全ピンなどでもいいので、裾の出来上がり線が分かるように印をつけて下さい。
分かり易い様に線を引く
一旦パンツを平らな場所に置き、印のところにチャコペンなどで端から端まで裾の長さの決定ラインを引きます。
チャコペンが無ければ色鉛筆でも何でもいいですが、後で落ちるように気を付けて引いてくださいね!
縫いしろ部分が欲しいので印から裾に向かって5cmくらいの位置に線を引きます。
※お子様の成長に合わせて伸ばしたい場合はそのままでも。
これは、折り返しになる部分で、5cmと書きましたが目安なのでお好みの折り返し幅で良いのです。
※裾の長さを伸ばすかもしれない方は切らなくてもOK!
線が引けたら※裾より下に引いた線のところでパンツをカットします。
(※注意事項あり)
※今後裾を伸ばすかもしれないならカットしなくてもOK
例えば、中学生になるお子様の制服。
まだまだこれから背が伸びると思われますのでそのまま切らずに折り返しを残したままでも大丈夫です。
実際、私が裾上げテープを使って直した我が子の制服。
中学入学時には背が低かった制服の折り返しは15㎝くらい!
それが卒業時には、足りないかも〜と思うくらいで、ギリギリ1㎝に残すくらいにまで何度も裾上げし直しています。
制服のスラックスって大体2本用意するので、次男の時に1本追加して兄の2本を再びテープで裾上げしながら使いまわし出来たほど!(笑)
それが可能なのも裾上げテープだから!
一度貼った裾上げテープをはがして裾を伸ばす場合
中学の入学で用意した制服。
成長期の子供はどんどん背が伸びるとスラックスが短くなってしまうので、再度裾を伸ばして裾上げテープをしたいですよね。
そんな時もこの記事がお役に立てると思います。
剥がす時は当て布をしてアイロンを当てて接着しているノリを柔らかくしてゆっくり剥がします。
接着ノリが残ってしまうのはある程度理解しておく必要があります。
エタノールを使って剥がした後のノリは別布を当てながら少しづつ取るのも手ですが、乾いてしまえば接着効果は無くなるのでそのままでも全然大丈夫ですよ。
アイロンを何度も当てると制服にテカリも出てくる可能性もあるので、あまりゴシゴシと当てない方が良いです。
※再度長さを決めて裾上げテープを使用する時は、必ず新しいテープを使って下さいね!
カットをしたら➡パンツを裏返します
↑画像は左は表向き・右が裏返した図です。
カットしたらパンツを裏返しします。
パンツは裾に向かって細くなっているので、折り返してそのままテープを貼ると引きつってしわが入ったりしてしまいます。
裏返したらパンツの裾手前2㎝くらいまで裾の両脇の縫いしろをゆっくりとほどきます。
更に、折り返しを長めにとった場合にはほどく範囲を広げて下さい。
裾になる幅よりも細いとシワがよりますので、この時にシワが入らない様に調整しましょう!
裾の仕上がりラインでアイロンをかけておく
裾の縫いしろ部分を折り返して生地にあう温度設定で一度アイロンをかけておきます。
※必ず当て布をしてくださいね!アイロンを当ててよい生地か確認必須です。
裾の位置を折り曲げアイロンを当てておいたら、裾上げテープを用意します。
裾上げテープの準備
ここで、私が推奨するひと手間ですが、これをするだけで仕上がりが違って来ます!
裾上げテープは、裾をぐるっと一周アイロンをかけたいところですが、引きつりを防ぐために半分ずつの長さでカットします。その際、裾幅よりも長めにカットしてください。
更に、上の図のように裾上げテープの両側に切り込みを入れていきます。
この切込みを入れることでテープが柔軟になりパンツの表面に引きつりが出ないようにきれいに仕上げることができます。
裾上げテープを水につける
そして、そのテープを水に浸します。
水につけるのは遠慮せず、しっかりと水が滴るくらい濡らして軽く絞ってください!
しっかりと濡らすことで、アイロンでの接着が強くなり剝がれにくく長持ちします。
テープをアイロンで貼る
粘着面を裾のカットした部分が隠れるように載せて、当て布をしてアイロンをかけます。
接着ノリが付いている方を生地の面に当てます!
逆にするとアイロンにテープがくっついてしまうので注意してください。
テープは引っ張らずにパンツの生地にのせたままの状態でアイロンを当てて下さい。
アイロンがけは縫い目の面ではなく、布が狭い前側→布の広い後ろ側の順。
縫い目のある端は後で調節するので、端までアイロンは当てないでください。
両側を同じようにアイロンで裾上げテープを貼って行きます。
調整をします
この時に、ほどいた脇の縫い目の部分で折り返しの幅の調節をします。
ぐるっと一周分テープが貼り終わったら、余ったテープを脇のスキマにも貼ってください。
そうすることでほつれ止めになります。
パンツを表に戻す
最後にパンツを表向きにして確認します。
テープを貼った部分に表からアイロンをかけます。
仕上げにセンタープレスや、しわがある部分にアイロンをかけます。
これで、乾いたら完成!
自宅できれいに裾上げができました♪
おまけ
この裾上げテープですが、後から剥がしてちゃんと裾上げをしたいときは、表面に粘着が白くついていて見た目がメッシュに近い商品をお選びください。
何度も経験してきた中から分かった事ですが、強力接着の裾上げテープは、後からはがすことが困難なほど強力な接着で、補正業者さんも苦労されています。
後から剥がす事が前提に作られていないため、強力で持ちがよく作られています。
使用番外編
この裾上げテープの利用法で、私が利用したことがあるのは衣類の破れ修理です。
手芸用品にも修理するために粘着ができるテープなどが発売されていますね。
それと同じで裾上げテープで敗れた衣類の補修に使えますよ!
スラックスの股ずれなどは、この裾上げテープが重宝します。
破れそうになって薄くなった生地部分の裏側からアイロンでテープを貼ってください。
それだけでしばらく持ちます。
デニムの裏側にも使えます。
アイロンで接着ができる部分ならどこでも可能です。
破れて履いていないなどの衣類が有ったら自分で修理できますのでお試しあれ♪
まとめ
自宅でパンツの裾上げが簡単にできるコツを解説しました。
①パンツの脇をほどく
②テープはしっかりと水で濡らす
③テープに切り込みを入れる
④アイロンをかける時にテープは絶対に引っ張らない
この3つのコツを取り入れてみて下さい。
今までなんとなく貼っていたテープの仕上がりがぐっと良くなってきれいに仕上がりますよ!とても些細な事なんですが、このひと手間はより美しく仕上げるためのコツになります。
私は店頭で即仕上げする際に、お客様のパンツを何本も裾上げして来ました。大変喜んでいただけたので皆さんのご自宅でも是非急ぎの時などにご活用くださいね!
以上、自宅のアイロンで裾上げテープを使ってパンツの裾上げをきれいに仕上げるヒントをお伝えしました!
これが自分でできるようになれば、ネットショッピングの裾上げもできちゃいますね!
急いで購入したパンツやスラックス、預ける時間が無い時や都合がつかないときなどに、自宅でテープで美しく仕上げることができますように。
最後まで読んで下さりありがとうございます♪
つぶあん
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